その時、｢僕に任せて！｣と声がしてコンビニから誰かが飛び出してくる。
｢み、me!｣｢やっぱり僕もやるよ、男ならやり返すってね！では…再インストール！｣
meの体がたくましくなり大人の体つきになる。
「まず邪魔な荒らし共をデリートしましょうか…エクスクラメーションカッター！」
meが胸の!マークを外しブーメランの要領で投げつけると同時に荒らし達の体がスパッと切れた。
「こ、こんなの弟じゃない…。」「しかし2k兄さん、これもまた僕の姿なのさ…行くよ、姉さん！」
掛け声と共にコンビニの入り口から飛び出してくる影、
「はいよぉーっ！おっ待たせーっ！」「あ…あぁ…meちゃん…！」
それは、消えたはずのme(娘)の姿だった。
｢さぁ姉さん！一緒に息を揃えて！｣｢うん！｣ ｢1!2!3!フリーズエクステンション!｣｢シュートォー！｣
二人のmeが手を合わせフリーズの奔流を放ち、炎もろとも周辺一帯を凍らせた。
「うーん、やはり僕達姉弟はパーフェクツ…。」
「兄さん…。」「XPぃー！会いたかったよぅー！」「「98お兄ちゃん！」」
me（娘）の後ろから同じく消えたはずの2k、XP、が出てきた。

「2k！お前…どうして…。」｢…何か悪い夢を見ていた気がするの。それで目が覚めたらここに…。｣
「ね、姉さん！本物？」「本物じゃない…！(ﾑｷﾞｭ)」「わわっ！姉さん…くっ、苦し…。」「えあ？あ！ゴメン！
」
｢｢98兄さん｣｣「…どうやら夢って訳でもなさそうだな、お帰り。」｢｢ただいま！｣｣
「んむ、天晴れだな。」「みんな戻ってきて良かったですね。」
「とはいえまだ事件そのものは解決していないんだ。95兄さん、気を引き締めないと。」
「全ては佳境に入っておる。いよいよ決戦だろう、な。」
町を覆う暗雲はより一層黒く渦巻いていた。

虹裏町アーケード街、荒らし達が跳梁跋扈し周囲はすっかり荒れ果てていた。
「ｹｹｹｹｹ！」「ふんぐるいあいあ！」
何処からともなく上空にプロペラの音が響く。しばらくして見えてくるのはヘリコプターの大群。
「“これより貴方達の職歴を調べる！”」
ヘリコプターから響くは伊勢きりこの声。
「求職者！！「アージュ最高」！！求職者！！「桃太郎」！！　職歴は無し！無しだ！！
無し無し無し無し無し無し無し！！
お前たちは無職だ！だが許せぬ！実を結ばぬ烈火のように働け！蝶のように舞い、蜂の様に働け！」
ヘリコプターからはぞくぞくとハロワの職員が降下してゆく。
「そこの会社を勧めろ！あそこの会社を勧めろ！　我等の敵を根絶やしにせよ！！
目標！！「荒らし」！！就職活動開始！！」

ハロワの職員が荒らし達を確保せんと攻め寄る。その時、宙に巨大なレモンが出現した。
「レモン…？いや、これは…しもんきん！しもんきんじゃないか！」
「そうだ！しもんきん！しもんきんじゃないか！」
職員が口々に叫ぶ中、巨大なレモン、いや、巨大なしもんきんは大きく口を開き、そして荒らし達に
その大きな口を近づけると「パク」っと丸呑みしてしまった。
「なッ…！？このしもんきん…一体…あぁっ！し、しもんきんの上に乗っているのは…。」
ヘリから乗り出して町を見下ろすきりこの目には、しもんきんにのる「」の姿があった。

『さぁて、一丁派手にいきますか！』（続く）

>「“これより貴方達の職歴を調べる！”」
ありえねぇ…！
しかしこのままではキリコ死亡フラグになっちまう！

やっぱり
きりこは
ヒラコーキャラだ
な